SIMPLIFY3DはXMLエディタで設定するのがよいです


SIMPLIFY3Dでデュアルノズルの設定をする場合のメモ書きです。バージョン3.1になって若干改善されましたが、手動でXMLファイルを編集する方が確実です。


XML Editorをインストールする

前準備としてXMLエディタをインストールする事をお薦めします。
SIMPLIFY3DのFFF profileをエクスポートすると拡張子がfffとなっているファイルができます。このファイルの中身はXMLで記述されています。
テキストエディタで開いて編集する事も出来ますが、XMLエディタを何か使うと編集が簡単にできます。

私はMicrosoftのXML Notepadを使っています。オープンソースとしてGitHubにコードがあります。
 https://github.com/Microsoft/XmlNotepad

実行ファイルはXmlNotepadプロジェクトのwikiに行くかReleaseタブにリンクがあります。この記事を書いた時のバージョンは2.7.1.5でした。

インストールをしておきましょう。

fffファイルを編集する

fffファイルの様子

SIMPLIFY3Dのfff settingsをエクスポートしたfffファイルを開いてみます。


XML Notepadで開くとこんな画面が表示されます。
画面の左側はXMLの要素名が表示されています。右側は各々の要素の値が表示されています。
要素名はSIMPLIFY3DのFFF Settingsのダイアログにある設定項目とほとんど同じものがあります。値を変更してSIMPLIFY3Dにインポートすれば値が反映されます。

実際にfffファイルの中身をテキストエディタで開いて見ておくとよいと思います。XML NotepadのXSL Outputタブを選べばテキストで表示されます。


このXMLファイルをいじればホットエンドの設定、フィラメントの設定、造形速度の設定を自由にできます。特にデュアルノズル、デュアルエクストルーダの3Dプリンタを使っている方はfffファイルをいじって初期設定を行う事をお薦めします。

Auto-Configureの項目を手動で追加する

 SIMPLIFY3DにはAuto-Configureというリストから設定を選ぶとプリント条件を簡単に切り替える事ができます。材料、プリント品質、そして使うエクストルーダの選択が簡単になっています。
しかし、このリストを選ぶと何の設定が変わるのかが全く分かりません。設定を変えたとしてもどの設定が保存されるかわからないため使いようがありません。

これらの設定はすべてfffファイルに記録されています。つまりエクスポートしたfffファイルを見れば何が変わるのかが判ります。
値を見るだけではありません。XMLに従い要素を追加すればAuto-Configureで変更される値を自由に選ぶことができるようになります。要素を追加したfffファイルをインポートすると新たに追加した設定項目がAuto-Configureの選択で変更できるようになります。もちろん値の保存も可能です。

例えば、Qualityの選択でInfillのパーセンテージを変えたり、Outlineのプリント速度を変えたりできるようになります。

具体的にfffファイルで関係するのは次の要素です。


"autoConfigureMaterial", "autoConfigureQuality", "autoConfigureExtruders"という親要素がそれです。子のname要素がダイアログの選択で出てくる名前になります。Material ならABSとかPLAとかです。

SIMPLIFY3Dのバージョン3.0以前では"autoConfigureExtruders"が正しく追加されずマルチヘッド、マルチノズルのプリンタの設定ができませんでした。バージョン3.1では親要素の追加はされるようになったのですが、肝心の子要素がイマイチです。手動で好きに追加する事をお薦めします。

マルチエクストルーダ、マルチノズルの場合、一つのノズルだけ使う、両方のノズルを使うなどの選択ができます。ですが一つのノズルを使う場合でも使わないノズルのヒータがオンになってしまいました。使わないノズルのヒータをオフにする事が出来ずノズル内のフィラメントが焦げてしまい困りました。使わないノズルの温度をゼロにすれば良いのではないかと思っていたのですが、SIMPLIFY3DのFFF settingsの内部処理ではゼロは特殊な扱いをしているようでうまくいきませんでした。


そこで"toggleTemperatureController"という親要素を追加しました。この親要素では子要素statusでヒータのON/OFFができるようです。この親要素はSIMPLIFY3Dに組み込まれているデュアル機の設定をエクスポートした中にありました。何かデュアル機の設定をエクスポートして見ておくと良いでしょう。

基本的な部分の動作が怪しいSIMPLIFY3D

3Dプリンタの設定で最も重要な項目を管理するFFF Settingsですが、とても動作が怪しいです。前述のfffファイルをインポートしてもFFF Settings画面にうまく反映されない事があります。以前のprofileの値のまま更新されない感じです。
そんな時は一度"Select profile"でDefaultを選ぶなど他のprofileに変えてから目的のprofileへ戻すと値が反映されます。
profileを保存するときも注意していないと、関係ないprofileの値が保持されていて肝心な値が上書きされて消えてしまう事があります。
手動で追加した項目もダイアログ画面ではどれだか知る事ができません。しばらくすると何がどう変わるのか忘れてしまうんですよね。速くFFF Settingsの設計が刷新されると良いのですが。

SIMPLIFY3Dはバグが無くなればとても良い製品だと思います。今のところスライサとしての基本的な部分が改善される気配が無いのが困りものです。新しいプリンタへの対応は早いようですが、それはffffファイルをいじるだけでしょう。心臓部を理解している開発者がいないんじゃないでしょうか?と勘ぐってしまいます。

今回は自分用のメモ書き程度で終わります。ブームが去ったとはいえ3Dプリンタネタはアクセス少ないんですよね。趣味な人の人口が少ないネタは日本語で書いてもしょうがないかなぁと最近特に思います。とはいえGoogle先生に頼っても英語で書くのはしんどいし。

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