Chromecast with Google TVにUSBストレージを増設したら最強のメディアプラットフォームになった

タイトル

Chromecast with Google TV のUSB-C端子って電源のためだけにあるのか?
USBハブを使えたらいろいろつながるんじゃないか?
試してみたら最強のメディアプラットフォームになってしまった。

Chromecast with Google TVを買って1週間が経ちました。Chromecastという名前に引っ張られてビデオを表示する事ばかり考えてしまいますが、Android TV OSになったのだからChromecastというよりモニタ画面なのないAndroidと思ってさわってみます。
Bluetoothでもマウスやキーボードはつながりますが、Chromecast with Google TVのUSB-C端子って電源をつなぐ事しかできないんですかね? もしもUSBが普通に使えたらUSBメモリーやSSDをつないでメディアサーバーにもなっちゃうんじゃないだろうか?

夢は拡がりますがChromecast with Google TVにUSBハブをつなぐには電源の問題を解決しなくてはなりません。USBポートは一つ。これは電源の供給に必須です。それじゃUSBハブが使えない。
Chromecast with Google TVのUSB端子がmicroUSBからUSB-Cになった事で希望の光が射し込みます。
最近のノートパソコンではUSB-Cの端子が2つくらいしか備わっていない機種がたくさんあります。そのうち一つは電源だったりします。こんなんじゃ何もつなげない。こんな製品が増えたのはUSB-C端子が新しい使い方に対応しているためです。USBーC端子で電源の供給を受けながらUSB機器もつなげられるような仕組みになりました。

このためのUSBハブも少し増えてきました。それはUSB Power Delivery(PD)対応のUSBハブです。PDというのはUSBーCの新しい充電の規格です。電圧を上げて電流を減らすことで細いUSBケーブルでも大電力を遅れるようにし、高性能なスマートフォンやパソコンを動かすのが本来の目的です。
PD対応のUSBハブはハブにつないだUSB電源ケーブルの電力をスマートフォン側へ送る機能を持っています。

Chromecast with Google TVにUSB機器をつなで動かす光明が見えました。後は試せばいいだけです。幸いPD対応のハブはすでに持っています。
エレコム U3HC-A424P10BK(Amazonアソシエイト)

USBハブのPower Delivery経由の電源でChromecast with Google TVは動くのか?

まず最初に確かめるのは、USBハブを噛ましてChromecastの電源がちゃんと供給されて動くのか、という事です。動かないなら話はこれでお終いです。早速試してみます。

付属電源だと電流が足りない
Chromecast with Google TV付属の電源をつないでみました。
結果は電流不足で動きませんでした。電気は供給されてChromecast with Google TVは動きますが電流不足という警告が出て何もできません。

もっと電流を供給できれば動く可能性があります。Chromecast with Google TVは5Vで電流を増やさなくてはなりません。
とにかく自宅にあるUSB充電器を全て試してみるしかありません。動けばラッキー。

残念ながら我が家にあるスマートフォン用充電器ではChromecast with Google TVは動きませんでした。新しく買うにしても何を買えばいいか皆目検討がつきません。せっかくのネタなのに検証できず終わるのか・・・。
少し頭の中を整理して条件を考え直すと、あれ?前にも同じことをしたなぁ・・・というデジャヴュが・・・

Raspberry Pi 4 model B用の電源なら使えそう

そう、Raspberry Pi 4を買ったときにも同じことをやりました。Raspberry Pi 4は必要な電流がPi 3より多くなり、電源端子はUSB-Cになりました。Pi 3で使えていたUSB電源が使えなくて他の電源を試しまくりました。この時は幸いにも動かせるUSB電源がありました。その後、Pi 4用電源を買ったのですがUSB電源が使えていたので使うことく引き出しの奥に。
Pi 4用電源は5V 3Aです。
Raspberry Pi4 電源セット(5V 3.0A)(Amazonアソシエイト 私が使ったのとは異なります。)

ラズパイ4用電源
動きました!
これで電源の問題はクリアです。
次はUSB自体が動くのかが問題です。Chromecast with Google TVのUSB端子は電源としてしか動かないかもしれません。Android TV OS側でUSB機能を削除しているかもしれません。

Chromecast with Google TVのUSBにマウス/キーボード/ゲームパッドをつないでみる

結論を言うと動きます! ですがChromecast with Google TVで使えるかというと別の話です。

マウスをつなぐ

マウスをUSBハブへつなぐとChromecast with Google TVの画面にカーソルが現れました。マウスを動かすとカーソルも動きます。
マウスをドラッグしながら動かすとスマートフォンのスワイプのような動作をします。
ですがGoogle TVの画面では選択項目を変えることができません。左クリックするとトップ画面にある同じ項目しか開きません。
Chromecast with Google TVの設定画面、つまりAndroid TV OSの画面になると右クリックで項目を選ぶことができます。

ですが”戻る”動作ができません。"戻る"動作はマウスに戻るボタンがあれば可能です。しかし、戻るボタンの無いマウスも多いです。そんなマウスでは"戻る"ことができません。

アンドロイドスマートフォンならスワイプでナビゲーションボタンが表示され戻るボタンが出たりしますが、Chromecast with Google TVではそんなボタンは現れません。画面の端の方をスワイプしても何も起きません。

Bluetooth接続のマウスでも同じです。

Chromecast with Google TVでマウスは使いものになりません。アプリによっては対応している可能性があります。

キーボードをつなぐ

キーボードをつなぐとカーソルキーで項目移動ができるようになります。ですが項目の決定ができません。"決定"(Chromecast Remoteの十字キー中央のボタン)に相当するキー割り当ては見つけられませんでした。
 
Windowsキーを押すと検索画面が開きます。
文字の入力は英語配列のみになります。設定画面にはキー配列を替えられるような項目はありませんでした。
キーボードは必ず日本語入力モードになります。英数モードへ切り替えるキー割り当ては見つかりませんでした。Altキーとの同時押しもいろいろ試しました。

日本語入力はファンクションキーが機能し全角半角の変換ができます。

PrtScキーで画面キャプチャが撮れます。ビデオ画面は撮れません。撮ったファイルはストレージに保存されます。Pictureフォルダに貯まっていきます。何らかのアプリを入れれば見れるでしょう。

Bluetooth接続のキーボードでも同じです。

Chromecast with Google TVでキーボードは文字を入力する時だけ使いましょう。

ゲームパッド

ゲームパッドとしてPlaystation 3のコントローラ デュアルショック2をUSBでつないでみました。これは普通に使えるようです。
○  戻る
❌ 決定
左の十字キーと左のアナログスティックで項目の移動ができます。
select で 決定長押しと同じような動作です。

Google TVはゲームパッドを想定して作られているように思えます。Chromecast Remoteはゲームパッドを基本としているのではないでしょうか。

試していませんがBluetooth接続したゲームパッドも使えるでしょう。

Chromecast with Google TVでゲームパッドは使えます。

Chromecast with Google TVでUSBメモリーやSSDは使えるのか?

次はUSBメモリーやUSBストレージです。
USBメモリーを挿してみます。

USBメモリーを認識
動きました。
USBメモリーはFAT32としてフォーマットしておきました。

USBメモリーをつなぐとUSBメモリーにフォルダが自動的に作られます。
フォルダが作られている
Androidスマートフォンならおなじみのフォルダが作られています。

使えるフォーマットはFAT32のみです。exFAT, NTFSは使えません。

リムーバブルストレージ と デバイスストレージ

USBに接続した外部メモリーはリムーバブルストレージという扱いとデバイスストレージという扱いの二種類あります。
前述のUSBメモリーはリムーバブルストレージとして動作しています。頻繁に抜き差ししてファイルをやり取りする使い方でしょう。

もう一つのデバイスストレージはAndroid TV OSの一部としてUSBストレージを使います。USBストレージを取り外す事はほとんどないとした使い方です。
これもAndroidスマートフォンを使っている方ならお馴染みです。本体のメモリーを使わず、ビデオファイルやデータはUSBストレージに保存するようにできます。
Chromecast with Google TVのストレージは4GBしかありません。そのうち自由に使えるのは2GBほどです。最新のスマートフォンの感覚からすると少なすぎて怖くなります。

デバイスストレージにデータを保存するようにすればChromecast with Google TV本体の空き容量を気にせずアプリを入れられます。ビデオをダウンロードしても安心です。

フォーマットはLinuxでよく使われるものになりますので、取り外してWindowsで見ることはできません。

Chromecast with Google TVでSSDストレージは使えるのか

次は大本命のSSDをつないでみます。
SSDやHDDをUSBにつなぐには変換アダプタが必須になります。不安な点としてAndroid TV OSの元のLinux OSでは変換アダプタに多くの相性問題があることです。
とりあえず手持ちで試すしかありません。
今回使っているのはこれ
SATA-USB 3.0 変換ケーブル(Amazonアソシエイト)

SSDのフォーマット
認識してデバイスストレージとしてフォーマットできました。
フォーマット後10分くらいアクセスランプの点滅が消えませんでした。相性問題で何か転送が遅くなっているのか?正常なのか?はわかりません。
点滅が落ち着くと普通に動いているように見えます。

SSDではなくHDDをつなぐと、USB電源によっては電力不足でHDDが動かなくなります。USB電源を借りるなどいろいろ試すと動かせるスマホ用USB電源もありましたが、USB機器をつないでいくと電力不足になるようでした。

動いたら気になるのはUSB SSDの転送速度だと思いますが、まだ試せていません。今の所USB2.0接続くらいの感じでしょうか。転送速度を見れる良いアプリがあったらコメント下さい。
ちなみにChromecast with Google TVのWiFiはアクセスポイントへ780Mbps程度で接続できています。

まとめ

Chromecast with Google TVのUSB-C端子を電源以外に使えるか?という事で試しました。電源を供給しながらUSBを使うにはPower Deliveryに対応したUSBハブを使えば可能です。
Chromecast with Google TVに付属の電源では電流不足で動かせませんでした。Raspberry Pi 4 model B用の5V 3Aの電源を使って動かすことができました。
使うUSBハブによっては付属電源でも動くかもしれません。

マウス・キーボード・ゲームパッドなど入力デバイスはAndroid TV OSで認識しました。ですがGoogle TVで使えるのはゲームパッドだけです。キーボードは文字入力の時だけ使えます。

USBメモリー,USB HDDやUSB SSDは認識し使えました。外部ストレージにはリムーバブルストレージとデバイスストレージの2つの使い方があります。一時的にUSBメモリのビデオを再生したいなどの時はリムーバブルストレージとして使います。FAT32でフォーマットしてあればリムーバブルストレージになります。
デバイスストレージではAndroid TV OSのデータをUSBストレージに移すことも可能です。アプリやそのデータがUSBストレージを使うようになります。空き容量の少ないChromecast with Google TVにたくさんのアプリやファイルを入れたいならデバイスストレージを使うと良いでしょう。
大容量のSSDを使う場合、FAT32では大きなパーティションが作れないのでデバイスストレージとして使うことになるでしょう。

Chromecastという名前に引っ張られて映像を表示するだけと思ってしまいますが、中身がAndroid TV OSなのですからアプリによってはサーバーとして動かせます。サーバーというにはストレージ容量が少なく使いにくい。ところが、USBストレージがつながると話が変わります。
今までRaspberry Piや小型PCでホームシアターPC(HTPC)を作っていた方もいるでしょう。それらはChromecast with Google TVの登場で用済みになりました。
1万円以下で4K HDR対応です。かつ h.265やAV1という最新ビデオ形式にも対応しています。そしてChromecast Remoteでの使いやすいリモコン操作。USBストレージもつながってストレージ容量の心配が消えるとなると、中途半端なHTPCなど面倒くさいだけになってしまいました。

ソーシャルな映像配信はGoogle TVで、パーソナルな映像ファイルはアプリでとChromecast with Google TVがあれば手元のリモコンひとつで見ることができます。

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