Ultimaker Curaの特殊なスライス方法を3つ紹介します

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Ultimaker Curaのスライスオプションを紹介します。ブログにしていなかったYouTubeネタです。

Ultimaker Curaのスライス設定で普段は隠れている機能を使ってみました。

Adaptive Layers

溶かしたプラスチックを何層にも重ねて形を作る3Dプリンタには層の厚さの設定が有ります。層を薄くすると緻密で滑らかな造形ができます。ですがプリント時間が延びます。そのため造形に失敗する可能性も上がります。
そこで造形するモデルの形に合わせ、薄い層が良い時には層の厚さを薄く、単純に重ねれば良い時には層の厚さを厚くして造形の品質とプリント時間の節約ができるようになるAdaptive Layersという機能があります。日本語では適応レイヤーとか言っているようです。
余談ですがUltimaker Curaなどのソフトウエアは日本語にして使わないほうが良いです。日本語の情報はとても乏しくかつ古い場合が多く無駄な回り道をしてしまうでしょう。英語のまま使ってわからない用語は検索し2年以上前の情報は後回しにして調べましょう。

便利そうな機能に思えますが、プリントする形が単純なものにしか効果は出ないでしょう。複雑な形状をプリントする場合はどこの層にも層の厚さを薄くした方が良い場所があり、結果すべての層の厚さが最小の厚さになってしまうことでしょう。ところどころ厚い層が混じりかえって造形の不連続が目立つ事になるでしょう。
プラスチックを熱で溶かして積み重ねる方式の3Dプリンタでは層の厚さが変わると溶かさなければならないプラスチックの量が変わり、温度条件が大きく変わってしまいます。またプラスチックが冷えて固まるまでの時間も変わるので微妙な収縮速度の違いも生じます。これで造形したモデルに微妙な凸凹ができてしまいます。

単純な形、球形のものをプリントする時に使うと良いかもしれません。



Lightning Infill Pattern

3Dプリンタでプリントした形の中身を埋める事をインフィルと言います。機械的に頑丈にしたいならインフィルの充填率を上げてプラスチックで埋めます。当然その分フィラメントをたくさん使います。
逆に強度は必要ないからインフィルはいらないという事もあるでしょう。フィギュアなどをプリントする時はそれほど強度は必要ありません。こんな時にインフィルをゼロにしてしまうとオーバーハングや天面などを支える物が無くなり造形できなくなってしまうでしょう。インフィルはサポート材としての機能もあったのです。サポートとしてインフィルを設定するとサポートが必要ない部分までインフィルで埋まってしまいます。フィラメントがもったいない。

そんな不満を解消したい時に使えそうなLightning Infill Patternという物が新しく追加されました。サポートが必要ない部分は何も埋めません。サポートが必要な場所には天面が近づくにつれ徐々にインフィルで埋めていき、天面直下の層では天面を支えるに十分な密度のインフィルを作ります。
インフィルの形状は名前の通り稲妻のような形をしています。

インフィルが必要ないモデルをプリントする時に使います。機械的強度はまったくありません。サポート材としてのインフィルを最小限にできるのでフィラメントを節約できます。
3Dモデルを作っていて実際のサイズ確認の時に使うとプリント時間とフィラメントの節約になります。



Monotonic Top/Bottom Order

3Dプリンタで広い面を埋めていく時の塗りつぶしの順番で、なんでそっちを塗り始めるかな・・・、と思うことがあるでしょう。広い面に小さい穴がある時、穴の影のように塗るのを取り残された領域ができ、最後に塗りつぶされるでしょう。
溶けたフィラメントがノズルから出た瞬間から冷えて固まり収縮して行きます。塗りつぶしに時間差があると十分に冷えたフィラメントの隣に新しいフィラメントが置かれます。すると境目の表面に微妙な線が入ったように見えてしまいます。
こんな線をできるだけ見えなくするには塗りつぶしの時間差ができるだけ小さくなるようにすれば良いのです。それをやってくれるのがMonotonic Orderです。

Monotonicとは"単調な"という意味、Orderは"順序"という意味でしょう。面の端っこから順番に埋めていくようになります。小さな穴がある程度ならキレイな面ができるでしょう。大きな穴がある時には穴の一方を埋めた後に反対側を埋め始めるので少し時間が空きます。そのため、若干の線が入ってしまうでしょうが時間差は縮まっているので普通の塗りつぶしよりはキレイにできているでしょう。

広い面を少しでも均質に見せたい場合に使います。造形したモデルの表面処理をきちんとやる場合は使う必要がありません。吐出したプラスチックが冷え収縮する力が一方に偏るため層が反ったり割れたりしやすくなるかもしれません。




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