Windows用のDLNAクライアントとしてXBMCを使ってみる

DLNAサーバーソフト BEER Media Server 2 を使ってテレビやandroidでビデオをお手軽に見れる環境を整えて来ました。でも最も融通が利くはずのWindows PCで使う事が出来ずにいました。
DLNAでビデオを快適に視聴するにはサーバーソフトとクライアントソフトの組み合わせが重要です。ところが、パソコンでは満足できる組み合わせが存在しなかったのです。なんでこんな事に・・・。

今回は比較的満足度の高かったXBMCについて書いておこうと思います。



そもそもパソコンならDLNAなんて不自由な事をしなくても普通にファイル共有で見れば良いのです。だから不便はそんなにありません・・・
なんて事はなくなってきました。それはWindows 8 タブレットを使い始めた事が原因です。あまりに非力なタブレット!ファイル共有という贅沢をすると高ビットレートのビデオの転送が間に合わずスムースな再生はできません。WiFi接続時の実質転送レートがとても遅いのです。
こんな時はビットレートを低く抑えたビデオファイルを作っておくしかないのですが、そんなもの用意するのは面倒です。そこでDLNAでのトランスコード機能を使いたいとず~っと思っていました。

DLNAのサーバソフトとクライアントソフトで良い組み合わせが無いと書きましたが、Windows Media Playerを使えば基本的には解決します。トランスコードも適当にやってくれてサーバーにもクライアントにもなるからです。しかし、MKVファイルのマルチ音声トラックも選びたいとか、字幕も表示したいとか贅沢を言い出すとちょっと不満が出てきます。
いままでBEER Media Server 2(BMS2)でかなりの事ができるようにしてしまったのでできればBMS2を使いたいです。BMS2と通信できればメディアファイルを好きにトランスコードできるからです。

BMS2とWindows Media Playerの相性は悪くうまく通信することができません。WindowsストアアプリでModern UIなアプリを試しますが相性の良いものは有りません。アプリは基本的にWindowsのモジュールで通信をしているでしょうからWindows Media Playerと同じ結果になっているのだと思います。

そんな状態で最後の望みというか妥協としてXBMCというプレーヤを使ってみました。
XBMC (XBMCのHP)
XBox用のMedia Center として作られたソフトで現在はほぼなんでも入りのメディアハブとなっているようです。MKVの再生も可能でマルチ音声トラック、字幕トラックも再生可能です。MKV、MP3のチャプターにも対応しています。この点もポイント高いです。さらにDVD ISO、Blu-ray ISOを直接再生できます。メディアプレイヤーとしても強力です。DLNAクライアント機能もありBMS2でも使えます。マルチプラットフォームなのでWindowsだけではなく他のOSでも動かせます。
私が欲しいのはDLNA再生機能だけなんですけど・・・強力すぎます。

しかしXBMCはかなりクセのあるソフトのようです。はっきり言って使いにくいです。Windows Media Centerを使った事がある方ならば、同じようなソフトと言えば解るでしょうか?微妙にマウス操作では使いにくいです。リモコンの十字キーやキーボードのカーソルキーで使う事が前提のようです。タブレットのタッチ操作にも対応していますのでタブレットでもなんとか使えますがストレスはたまります。

XBMCの悪いところはユーザーインターフェースが普通のWindowsソフトウエアとまったく違うという点です。最初はどうやって使うのか判らないでしょう。こんな高機能なソフトが有名になれないのは取っつきにくさが原因だと思います。

めげずにインストールから順番にやっていってみましょう。

XBMCのインストールと初期設定

XBMCのホームページのページ右側の”Latest Stable Release”の所からダウンロードします。
この記事を書いている時のバージョンは12.2でした。
ダウンロードしたら普通にインストールします。インストール自体は問題ないでしょう。

さっそく動かしてみましょう。ファイアウォールがあると通信できませんのでWindowsの設定で通信をブロックしたら通知をするようにしておきましょう。XBMCを起動すると通信を許可するか聞いてくるはずですので許可しましょう。
起動するといきなりフルスクリーンで表示されます。初期状態では常にフルスクリーンで表示されます。

XBMCのスタート画面

もう何をどうしたら良いのやら・・・というのが最初の印象です。マウスの左クリックでメニューを選び、右クリックで戻るようです。画面左下の電源ボタンみたいなマークでXBMCを終了させることができますので安心してください。
そして、キーボードで"¥"を押すとフルスクリーン表示とウインドウ表示を切り替える事ができます。これを知っているのと知らないのとでは大違いです。さらに安心。

次に初期設定が必要です。このままでは日本語が表示されないのです。文字が化けるのではありません。本当に何も表示されないのです。ファイルを表示させ2バイト文字と英文字があった場合、英文字部分だけ表示され2バイト文字部分は透明状態です。
これを見た時点でアンインストールを考えます。動かないんだなぁ、と。

ちゃんと2バイト文字を表示させるための設定を行います。XBMCの画面で"SYSTEM"をクリックしてください。設定画面が表示されます。”Appearance”をクリックします。”Skin”をクリックします。

フォントの設定

"Fonts"の設定を”Arial based”にします。
次に"Skin"の下の"International"を選びます。"Language"を"Japanese"にします。

言語の設定

これで日本語メニューになりました。フォントと言語の設定ですが、先に言語を日本語にしてはいけません。必ずフォントの設定を先にやってください。言語を先に日本語に設定してしまうと、英文字が透明になってしまいます! つまり、画面の文字が全て消えてなくなります。こうなったらあわてず言語設定を適当に替えて表示されるのを祈りましょう。

XBMCの”ビデオを追加”でDLNAサーバーを表示させる

日本語の設定になったら後は適当にいじるだけです。"ビデオ"→"ファイル"→”ビデオを追加...”で適当なファイルを選び再生させてみましょう。
ところで、DLNAクライアントの機能はどこにあるのでしょうか?
”ビデオを追加...”→"参照"のリストの中に"UPnP Devices"があります。これでDLNAサーバーを探してくれます。

DLNAサーバーを探す
DLNAサーバーが見つかる

DLNAサーバーが見つかります。BMSサーバーも見つかりました。BMSサーバーを使う場合は上のような画面で"OK"を押さないでください!ちょっとBMSとの通信がうまくいかなくなるようです。BMSサーバを使う場合は上の画面でBMSサーバの部分をクリックしてフォルダーの表示をさせ”OK”を押してください。続く画面で"OK"を押していきます。

BMSサーバを登録した状態

正しく登録できると上の画面のようになります。WHS2011というのは私の使っているサーバーの名前ですのであなたのサーバーマシン名に置き換えてみてください。

XBMCの”ビデオを追加”で共有フォルダを表示させる

私の目的としてはDLNAサーバーが見えればOKなのですが、普通に共有フォルダも見えるようにしておきます。DLNAサーバーと同じように”ビデオを追加...”→"参照"とクリックします。
今度は"Windowsネットワーク(SMB)"をクリックして”OK”をクリックします。

共有フォルダーを登録する

もちろん特定のマシンのフォルダを指定することもできます。

さて、今回はここまでとしておきます。次回はBMS2でXBMCを認識させビデオを表示するまでを書く予定です。

コメント

  1. 信じられないかもしれませんが、最初XBMCはXBOX(初代)専用のソフトでした。
    XBMCの名前の由来はXBOX MEDIA CENTERです。

    この時のコンセプトは、XBOXリモコンだけで操作して、TVで映像や写真を見ることがコンセプト。
    現在ではWindowsやAndroidやAppleTVなどの多くのハードにも移植され、最近ではRaspberry Pi などの非常にチープなシステムでも動きます。

    というわけでXBMCは生まれもコンセプトもWindowsと関係ありません。
    XBMCを一度リモコンでつかってみてはいかがでしょうか、その真価がわかりますよ。

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    1. コメントありがとうございます。
      XBMCは安いNASと組み合わせると簡単に動画視聴環境が作れておもしろいですね。一応リモコンでも触ったりはしましたが常用するには至りませんでした。Raspberry Pi なども触ってみようかと思ったのですが旬を過ぎているのでやめました。
      最近のテレビは高機能なので、逆に私はテレビのDLNA機能を使う事をお勧めしますよ。BDレコーダと同列に表示されるのでテレビ録画とパソコン動画はシームレスに扱えますし、今のテレビならWindowsから動画をテレビへ投げれば適当に再生してくれます。テレビのリモコンだけで操作が完結して楽チンです。
      XBMCはAndroid用プレーヤーとして注目しています。

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  2. こんちは。
    「ZBOX CA320 nano Win8.1 with Bing」を買ってXBMC(CODI HELIX)をインストールしてみました。

    LIVA 64G LINUX+XBMCとか考えたのですが、LINUX環境だとドライバが揃わないとか色々制約があるようでした。

    CPUがATOMだとか、ARM 4コアでも1080Pの動画再生はキツそうという記事を読むにつけ、もうひとランク上の必要を感じていたところで、AMD A6-1450 APUは渡りに船。
    OSが付いて このお値段というのは中々のコスパなのではないかと。
    心配していた 1080PのFHD動画も満足のいく再生だったので、とりあえず満足です。

    ブログを読んで、私もスキンを「Re-Touched」に変えました。
    私も同じ感想で「これを標準スキンにしたい」と(笑)
    それから、Windowに戻るの「¥」も意外と役にたってます。
    (Alt+ENTでも同様のようですが、最初は戻らなくて焦りました)
    ちなみに操作は、ワイヤレスのトラックボール付きキーボードです。
    リモコンも考えましたがOSのインストール作業などのメンテ作業とXBMCの操作用の両環境を用意するのを考えるとコストがかかりそうという判断で。

    追伸というか質問!
    ご存じだったら教えてください。
    SDカードのメディアイジェクトをXBMC単体で実行する方法は無いでしょうか?
    私自身はWindowsの取り出しで十分なのですが、これからウインドウズの「ウ」の字も分からんような者を対象にXBMCを「メディア再生の専用機」のように触らせたいのですが、XBMCの概念と、ウインドウズの概念の両方を教え込むには、彼らの理解容量が足りないのです。

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    1. 面白そうですね。これから小型x86が沢山出てきそうです。今までLinux系でやっていた小型PCもWindowsが使えるようになりますね。
      ところで最近のXBMCならばTouchedスキンが標準で入っていますから、Re-Touchedをダウンロードしなくても良くなりましたよ。
      そして質問に対してですが、イジェクトというかアンマウントというか取り外し手順を簡略化したいという事ですよね。
      そもそも書き込みをしないディスクならいきなり抜いても問題は起きません(と、はっきり書いて何かあると困るので たぶん と付け足し)。
      デバイスマネージャーでディスクドライブの項を展開してUSBカードリーダーのプロパティを表示してください。ポリシータブに取り外しポリシーがあります。ここでキャッシュ動作を切る事ができます。私のWindows8.1では既定で"クイック削除"となっていました。キャッシュを行わなければUSBメモリーの取り外し操作は必要ありません。SDカードだけでは無く外付けUSBドライブでもキャッシュを切れば取り外し操作は必要ありません。
      とは言え書き込み中に取り外されたらどうしようもありません。読み出しだけで使うドライブなら問題ないでしょう。

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  3. KODI大好き。wmcも無くなったし。BMS敷居高いな。こちらはPMS。テレビにつないでリモコン1つだけで快適操作。BMS興味あるけど、REGZAと相性悪いって聞くからね。

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  4. kodiは最近さわってないです。androidのDLNAクライアントもこれだというものがないし・・・ちょっと停滞気味です。
    REGZAはVIERAに比べたら普通な挙動をする感じでしたが相性が悪いって何があるんでしょうか? リストの送り順が逆になっちゃうのを不満に思ってるくらいです。

    # なぜか返信が機能しないのでコメント遅れました。コメントのスレッドが機能してないようです。何が起きてるんだろう・・・

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