DesignSpark Mechanicalで棚受けを作った【3Dプリンタ】

棚受け 3Dモデル

3Dプリンタで棚受けを作りました。市販で丁度よいのを見つけられなかった。
ついでに3D CADのDesignSpark Mechanicalを試しに使ってみました。


神棚を石膏ボードの壁に設けたくて棚受けを探していました。そんなに重くないので石膏ボード用の釘で固定したいです。

近所のホームセンターを数軒巡るも、石膏ボード用の棚は奥行きが10cmほどしかありません。棚受けだけを探すと頑丈すぎで厚みがあり石膏ボード釘を使えそうにありませんでした。

しかたがないので3Dプリンタで作ることにします。私の3Dプリンタは今はなきbonsai lab.のBS01+です。今となっては造形サイズが小さく130x150mmしかありません。できる限り大きく作ります。

ついでに3D CADのDesignSpark Mechanicalを試してみます。今まではFreeCADを主に使っていました。
FreeCADは機械部品を作るには便利です。2次元図面のスケッチで基本的な形状を作って立体化して枝葉の形状を整えていきます。しかし、少し複雑なスケッチを作り出すとスケッチが破綻しがちです。閉じた多角形が開いてしまう事が多発し立体化できなくなります。最後の仕上げで一箇所の寸法を治すと壊れる事が多く、イライラが募っていました。

少しお手軽に使えるCADを試したいのでDesignSpark Mechanicalを使ってみます。基本的にはFreeCADと同じ手順で立体を作れます。FreeCADと違いマウス操作で押し出し穴あけができるので操作性は良いです。

作った形状はこれ。
棚受けCAD



3D CADを最初に試すには程よい課題でした。
プリントします。
棚受け出力結果

ホームセンターで棚板を買っていました。その厚みに合わせています。檜か桐の集成材が安くていいです。
3Dプリントしたもののサイズが再現しなくて困っています。安いフィラメントを使うとフィラメント径のばらつきが酷く吐出した線のサイズがころころ変わります。
今回のような物は0.1mmの差にこだわる必要が無いので楽です。

棚受けサイズ確認

サイズはちょうど良かったです。珍しく一発。

木ネジで固定します。
棚受けの固定

立体文字を作ってみます。Microsoftの3D Builderが一番お手軽に作れます。

立体文字 空


棚を壁に石膏ボード用の釘で固定して完成!
神棚

DesignSpark Mechanicalを初めて使った感想

軽いものを載せる棚受けを3Dプリンタで作りました。3D CADのDesignSpark Mechanicalを初めて使ってみました。
DesignSpark Mechanical(DSMech)| RS Components
挫折知らず・最も簡単な無料3D CAD。 機械工学を知らない方でも手軽に使えます。電気・電子・IT・建築、さらには非理系出身者に至るまで、どなたにも簡単に使えます。
今まではFreeCADを使っていました。マウス操作で形状の変更ができないので少し面倒でした。もっとお気楽にモデリングしたいです。
DSMechはFreeCADとほぼ同じ概念のモデリングツールです。二次元図面を基本に立体化していきます。メカ部品のモデリングに適しています。フィギュアなど作るのは大変でしょう。
FreeCADでは基準となる平面を選ぶのが面倒でしたがDSMechではマウスで確実に選択できて便利です。

欠点はヘルプの文言が意味不明なことです。
オブジェクトって何を指すのか? ソリッドって?カーブって? ストラクチャーとは何か? 
きっとどこかに書いてあるのかと思いますがパッと見た感じ見当たりません。基本用語の意味がわからないのでヘルプを読んでも何もわかりません。
3D CADはどうやって立体を作っていく行くのかの基本的概念が何種類かあります。DSMechはこの概念が伝わってこないので思った形をどういう手順で作っていけばいいか見通せないのです。

機械部品に良いと言いましたが、形状をマウス操作で変えたあとの寸法がどうなったかがわかりません。どこかに表示する方法があるのでしょうか?例えば5cm立方の立方体の一面をプルして10cmの辺を持つ直方体にしたいとします。一回のプルで5cm引っ張ればいのですが、マウスボタンを途中で離してしまい何センチプルしたかわからなくなった時、追加で何センチプルすべきかわからないのです。アンドゥしてプルし直さなければなりません。測定という機能がありますが形状を操作する時には消えてしまうので使えないです。

左右対称な物を作る時右側だけ作って左側はミラーコピーすると思いますがDSMechにはミラーコピーがありません。

DSMechは完成された形がすでにある物を3D化する道具のようです。試行錯誤しながら立体を作っていく場合、寸法を決める術が見当たりません。
今回の棚受けという簡単な形状でもネジ穴全部の位置をズラしたい時に簡単な方法がないようです。作図線にスナップしてくれるのかと思いきや華麗にスルー。
棚板の厚さによって挟み込むスペースを調整したいのですが、この一箇所の寸法を再調整するだけでもめんどくさいです。FreeCADならスケッチで寸法を変えれば済みます。でも、拘束が破綻してできないこともあるからDSMechを試したんですけどね・・・

今回の棚受けは左右がありますのでミラーコピーは3D Builderでやりました。ちょっと3D Builderの使い方も練習しましたが、DSMechを使うくらいなら3D Builderでいいんじゃね?と思ったりしました。

RS Componentsの取り扱う部品にDSMech用の3Dデータがあるものがあります。そういった部品の組み合わせを考える時には便利かもしれません。Raspberry Pi 3の3Dデータもあります。

まとめ

棚受けを3Dプリンタで作りました。モデリングにはDesignSpark Mechanicalを使ってみました。
DesignSpark Mechanicalの使い方は少し分かりづらいです。マウスで形状を気楽に作れますが、初めて3Dモデリングに挑戦する人には3D Builderの方が良いでしょう。

BS01のヒートヘッドに不満が溜まってきています。冷却をもっとしたいのですがBS01のヘッド周りはスペースがあまりなく改造しづらいです。冷却不足で背の高いものをプリントするのが難しいです。もっと大きいサイズの物も作りたい。
今では3Dプリンタも数万円で買えるようになったので新しいのが欲しいです。

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