SIMPLIFY3Dの自動サポートが少しおかしい

SIMPLIFY3Dは手動でサポートを簡単に追加できます。自動のサポートではちょっと物足りない時に簡単にサポートを追加できて大変便利です。

しかし、基本的な自動サポートに少しおかしな所があります。


簡単なモデルでSIMPLIFY3Dの動作を見ていきます。
この記事を書いている最新バージョン3.1.0で試します。



右の斜め部分は45°左の部分は30°の角度を持っています。

自動サポートの不具合

空中にせり出している部分に自動サポートが付かない事が多いです。特に鋭角だったり面積が小さい場合に認識されないように見えます。

先ほどの簡単なモデルで動作を見てみましょう。
モデルの斜め部分は45°なのでオーバーハングスレッシュ角を44°にしてみます。



これは正しく認識してくれています。ブリッジもサポートしてくれています。
少しモデルを傾けてみましょう。y軸で15°ほど回転させました。


左側のエッジが宙に浮いてしまいました。この下にサポートを置いてくれると期待したのですが置いてくれませんでした。
この先端部分の角度は30°ほどです。実は45°だとそれっぽくサポートを置いてくれます。鋭角な部分が宙に浮くとサポートを置いてくれない事が多いです。

この例は簡単な状況を示すために作りました。
こんな風に宙に浮いてしまうエッジはモデルの配置向きによって意図せず生じてしまいます。複雑なモデルではサポートが足りない事に気づけないでしょう。これでは当然、造形に失敗します。

オーバーハングのおかしい所はフォーラムで話題になっています。
AK_Eric
"Recently sliced up a model that needed supports, and in the preview I found many areas (which I'll coin a "floating feature") that were unsupported, which I found odd. I tried both the manual support and auto support generation and they both gave the same results. So I made up a really simple model that exposes the failure and tried it: Same problem."
Troubleshooting and Bug Reports / SIMPLIFY3D

この記事を書いている最新バージョン3.1.0でも直っていません。

Slic3rなどは空中に浮いた部分を正しく認識してくれます。サポートもちゃんと付けてくれるようです。ですが、モデルによってはサポートが過剰に付きすぎる事もあります。サポートを剥がす時にモデルも壊すだろうなぁ、と思う場所についてしまうとどうしようもありません。
SIMPLIFY3Dのサポートは自動サポートの余分な部分を消す事もできるのが大変便利なのです。ですが現在の状態だと自動サポートは信用できないので、すべてマニュアルでサポートを置いたりします。

MeshmixerのOrientationをもっと使っていこうと思っているのですが、このバグのためサポートの場所をすべて確認しなくてはならず、とても面倒な事になってしまいます。
 

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