Boron Nitride Pasteをホットエンドに塗ってヒーターの熱をノズルへ伝えやすくする【窒化ホウ素ペースト】
Boron Nitride Paste(ボロンナイトライドペースト 窒化ホウ素ペースト)を3Dプリンターのノズルとヒーターに塗ってみました。窒化ホウ素は熱伝導と潤滑性が良く、焼付き防止剤として使われています。ヒーターの熱をノズルへ伝えやすくするために塗ってみました。
窒化ホウ素はファインセラミックとも呼ばれます。焼付き防止剤として使われるので200℃を超える高温でも使用可能です。潤滑性もあるのでノズルを取り外す時も楽になるでしょう。使用可能温度は1200℃までと高温で使用できます。窒化ホウ素はセラミックですから絶縁性が高いです。
同様なペーストに二硫化モリブデンペーストもあります。こちらは耐熱温度が低くなりますが3Dプリンタの温度なら余裕で使えます。自動車・バイクをいじるのが好きな方は持っているかもしれません。ただし、銅の粉末を混ぜているものが多く絶縁性が気になります。電子部品の周りでは使いたくありません。
窒化ホウ素ペーストは窒化ホウ素の粉末をオイルに混ぜて塗りやすくしています。
ビデオでは触れていませんでしたが、PTFEチューブを通すタイプのヒートブレイクのネジに塗ってはいけません。そこは断熱する所です。フルメタル化した時に塗ります。
最初にオイルを焼き飛ばす必要があります。オイルが飛ぶとサラサラの白い粉末が残ります。
ノズルやヒーターに窒化ホウ素ペーストを塗りホットエンドを組み付けたらヒーター温度を250℃にしてオイルを焼き飛ばします。すべてのオイルが飛ぶまで10分くらいかかるでしょう。焼けたオイルは煙になって充満します。
注意
煙を吸わないよう換気の良い場所で作業しましょう。できればベランダなど外でやると良いでしょう。換気扇や扇風機で空気の流れを作りましょう。風上側にいるようにし煙を吸わないようにしましょう。
ペットや子供がいる部屋では決してやらないでください。
オイルが飛んだらノズルの締め増しをして完了です。
ヒーター周りの熱特性が大きく変わるのでノズル温度のPID自動調整を行いましょう。
窒化ホウ素ペーストを塗った結果ですが、効果は今の所まだハッキリしません。
私が使うTRONXY XY-2 PROではeSUNのABS+でフィラメントが溶けにくくなってしまいました。これがペーストを塗った影響かフィラメントの不良で途中から組成が変わり溶けなくなったのかハッキリしていません。PLAでは問題なくプリントできています。
XY-2 PROのヒートブロックを良く観察すると、温度センサーの位置がおかしい感じがします。ヒーターとノズルの間にセンサー用の穴がヒートブロックを貫通しています。これではヒーターからの熱が穴で遮断されノズルへ伝わりません。
ペーストでヒーターとセンサーの間で熱が良く伝わるようになりますが、ノズルの温度が下がってもセンサーには伝わっていないのではないか?という疑問が出てきました。
センサーの穴の位置を気にしてアマゾンでヒートブロックを探すとセンサーの穴がヒーターとノズルの間に無いものが有りました。このようなヒートブロックの方がノズルの温度をより正しく制御できそうです。
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