エアコンの室外機の振動がうるさいので丸形防振ゴムで浮かせてみた
エアコンの室外機の振動で低いうなる音が家に響きうるさいです。設置場所の都合で家の壁面に室外機を取り付けています。
エアコンがフルパワーで動くと室外機の振動が壁を叩き、ブーンという音が家の中の思いがけない場所で聞こえます。柱を通して共鳴しやすい場所で音が聞こえるのでしょう。 防振にはゴム板を使うのが一般的でしょう。洗濯機や冷蔵庫の振動を抑えるゴム板などもありますが、自動車の部品取り付けにも使われる丸形防振ゴムを使って室外機を浮かせてみる事にしました。
エアコンを買い替える時に室外機の設置場所には悩んでいました。地面に置くと室外機の正面を塞ぐように壁があります。そのため、以前使っていたエアコンの効きが悪い感じでした。そのため、地面に置く事はやめるつもりでいました。仕方なく壁面に室外機を取り付けたのですが・・・
設置後しばらくは室外機の振動もそれほど気にならず、さすが最近のエアコンは良くできているなぁ、などと感心していました。しかし、数年経つと何か低い音が聞こえる・・・
我が家は港の近くにあるので船のエンジン音かな?などと思っていました。音が聞こえる場所も室外機の場所とは離れていました。ある日、音が気になったので港を確認すると船はいませんでした。近くに車もありません。なのに聞こえる・・・
壁を手で触ると振動が伝わってきます。これでやっと室外機が原因だと思い至りました。
そもそも室外機を取り付ける壁掛金具は本当にひっかけてぶら下がるような構造なので、ぶらぶらした室外機の振動で家の壁を太鼓のように叩く事になっています。
家の壁面に当たる部分、室外機の振動が壁に伝わりそうなところにはゴム板を挟み込んでいました。しかし、室外機のある後ろの壁を手で触るとよく振動しています。こんな対策じゃダメだ。
壁掛金具の室外機を固定する脚の部分には大きなゴムワッシャ部品があります。そのゴムワッシャの上に室外機が載る形です。
しかし、そのゴムはとても薄く、つぶれていました。振動を吸収する感じはしません。
よし、このゴムを替えてやろう!さて、どんなのが良いだろうか?
ホームセンターを探すと防振ゴムはいろいろあります。洗濯機や冷蔵庫用のが多いです。室外機の脚につけて良さそうなのが見当たりませんでした。厚みのあるゴムに穴をあけても良いのですが、ボルトで固定するとボルトを通して振動が伝わってしまいます。ボルトの振動を吸収するためにゴムワッシャが付いていたのですが。
何か無いかなぁと頭の片隅に置いてしばらく過ごしたのですが、もやもやを解消する良い部品が見つかりました。丸形防振ゴムというやつです。価格が高いと思い込んでいたのですが、なんだ安いじゃん!
丸形防振ゴムは振動の激しい機械部品を固定するのに使われます。エンジンとかポンプとかです。自動車のエンジンも似たような部品で固定されています。
取り付ける装置の重さにより防振ゴムの大きさを選びます。沢山あるのでどう選んでよいのか戸惑いますね。
私は最大荷重390N と書いてあるものを選びました。これが耐荷重を表します。390Nってなんだよ、と思いますが10で割って39キログラムが載せられる最大の重さとなります。(正確には9.8で割ります)
エアコンの室外機の重さは30kgから40kgくらいでしょう。4本足で支えるので1本当たり10kg以上あれば良いはずです。耐荷重39キログラムなんてオーバースペックなもの紹介するなよ・・・と思うでしょうが・・・
室外機のそれぞれの脚にかかる重さは均等ではありません。室外機の中身の一番重い部品、コンプレッサーは室外機の端っこに置かれています。コンプレッサのある方の脚にほとんどの重量がかかります。
また、固定するネジの太さにも注意しておきます。今回はM8のネジ(直径8ミリのネジ)で固定する事にします。もともと固定に使われているボルトがM8でした。最大荷重が小さい丸形防振ゴムだとネジも小さくなりM6のネジになってしまいます。M6では地震が来た時にちぎれてしまうかもしれません。
大きさの感覚が判りずらいですね。単三電池と一緒に写真を撮っておきました。
両端にボルトが付いています。片側だけボルトが付いているものもあります。取り付け方によって選びます。M8ボルトのナットは13mmのスパナで締めます。
ボルトにはナットとばね座金が付いています。必要に応じてワッシャを別途用意した方が良いでしょう。
実際に取り付けた状態が下の写真です。以前の状態とはゴムの厚さが違います。室外機を押すとゆらゆらとします。
これで振動はかなり抑えられます。しかしこれでも少し意味が無い点があるのです。
それは、室外機を固定するのに使うL型の壁掛金具が軽すぎる事です。室外機の振動は丸形防振ゴムを通して壁掛金具に伝わります。壁掛金具に重量があれば振動のエネルギーは丸形防振ゴムに吸収されます。しかし、軽い金具なので振動がそれほど吸収されず金具に伝わってしまうのです。(それでも以前よりはぜんぜん良いのですよ!)
最後の仕上げとして壁掛金具と壁の間にも防振ゴムを入れます。これは以前からやっていたものを使います。
使い古しなので汚いですが左の写真の黒い丸いものが防振ゴム、その上の汚いのは耐震ゲルです。
これを重ねて室外機の壁掛金具と壁の間に左の写真のように挟みます。
壁掛金具の下側は壁へ固定はされていませんので室外機を持ち上げて挟む事が出来ます。
家にある振動を吸収しそうなものを片っ端から試し、今のところ耐震ゲルが最も効果的で入手も簡単でした。耐震ゲルは2cm角くらいに切って数枚重ねて使っています。
これだけやっても室外機の後ろの壁を手で触るとわずかに振動しています。しかし、うなるような音はまったく聞こえなくなりました。
もしも防振ゴムを試す時は防振ゴムの状態を定期的に点検することを忘れないでください。室外機がゴムでしか支えられませんので、ゴム部の劣化やゴム部とねじ部の剥がれなどで室外機が脱落する可能性があります。壁掛け設置ではステンレスワイヤなどで脱落防止をしておきましょう。
エアコンがフルパワーで動くと室外機の振動が壁を叩き、ブーンという音が家の中の思いがけない場所で聞こえます。柱を通して共鳴しやすい場所で音が聞こえるのでしょう。 防振にはゴム板を使うのが一般的でしょう。洗濯機や冷蔵庫の振動を抑えるゴム板などもありますが、自動車の部品取り付けにも使われる丸形防振ゴムを使って室外機を浮かせてみる事にしました。
エアコンを買い替える時に室外機の設置場所には悩んでいました。地面に置くと室外機の正面を塞ぐように壁があります。そのため、以前使っていたエアコンの効きが悪い感じでした。そのため、地面に置く事はやめるつもりでいました。仕方なく壁面に室外機を取り付けたのですが・・・
設置後しばらくは室外機の振動もそれほど気にならず、さすが最近のエアコンは良くできているなぁ、などと感心していました。しかし、数年経つと何か低い音が聞こえる・・・
我が家は港の近くにあるので船のエンジン音かな?などと思っていました。音が聞こえる場所も室外機の場所とは離れていました。ある日、音が気になったので港を確認すると船はいませんでした。近くに車もありません。なのに聞こえる・・・
壁を手で触ると振動が伝わってきます。これでやっと室外機が原因だと思い至りました。
そもそも室外機を取り付ける壁掛金具は本当にひっかけてぶら下がるような構造なので、ぶらぶらした室外機の振動で家の壁を太鼓のように叩く事になっています。
家の壁面に当たる部分、室外機の振動が壁に伝わりそうなところにはゴム板を挟み込んでいました。しかし、室外機のある後ろの壁を手で触るとよく振動しています。こんな対策じゃダメだ。
壁掛金具の室外機を固定する脚の部分には大きなゴムワッシャ部品があります。そのゴムワッシャの上に室外機が載る形です。
しかし、そのゴムはとても薄く、つぶれていました。振動を吸収する感じはしません。
よし、このゴムを替えてやろう!さて、どんなのが良いだろうか?
ホームセンターを探すと防振ゴムはいろいろあります。洗濯機や冷蔵庫用のが多いです。室外機の脚につけて良さそうなのが見当たりませんでした。厚みのあるゴムに穴をあけても良いのですが、ボルトで固定するとボルトを通して振動が伝わってしまいます。ボルトの振動を吸収するためにゴムワッシャが付いていたのですが。
何か無いかなぁと頭の片隅に置いてしばらく過ごしたのですが、もやもやを解消する良い部品が見つかりました。丸形防振ゴムというやつです。価格が高いと思い込んでいたのですが、なんだ安いじゃん!
丸形防振ゴムは振動の激しい機械部品を固定するのに使われます。エンジンとかポンプとかです。自動車のエンジンも似たような部品で固定されています。
取り付ける装置の重さにより防振ゴムの大きさを選びます。沢山あるのでどう選んでよいのか戸惑いますね。
私は最大荷重390N と書いてあるものを選びました。これが耐荷重を表します。390Nってなんだよ、と思いますが10で割って39キログラムが載せられる最大の重さとなります。(正確には9.8で割ります)
エアコンの室外機の重さは30kgから40kgくらいでしょう。4本足で支えるので1本当たり10kg以上あれば良いはずです。耐荷重39キログラムなんてオーバースペックなもの紹介するなよ・・・と思うでしょうが・・・
室外機のそれぞれの脚にかかる重さは均等ではありません。室外機の中身の一番重い部品、コンプレッサーは室外機の端っこに置かれています。コンプレッサのある方の脚にほとんどの重量がかかります。
また、固定するネジの太さにも注意しておきます。今回はM8のネジ(直径8ミリのネジ)で固定する事にします。もともと固定に使われているボルトがM8でした。最大荷重が小さい丸形防振ゴムだとネジも小さくなりM6のネジになってしまいます。M6では地震が来た時にちぎれてしまうかもしれません。
大きさの感覚が判りずらいですね。単三電池と一緒に写真を撮っておきました。
丸形防振ゴム 390N
両端にボルトが付いています。片側だけボルトが付いているものもあります。取り付け方によって選びます。M8ボルトのナットは13mmのスパナで締めます。
ボルトにはナットとばね座金が付いています。必要に応じてワッシャを別途用意した方が良いでしょう。
座金
実際に取り付けた状態が下の写真です。以前の状態とはゴムの厚さが違います。室外機を押すとゆらゆらとします。
交換前 交換後
これで振動はかなり抑えられます。しかしこれでも少し意味が無い点があるのです。
それは、室外機を固定するのに使うL型の壁掛金具が軽すぎる事です。室外機の振動は丸形防振ゴムを通して壁掛金具に伝わります。壁掛金具に重量があれば振動のエネルギーは丸形防振ゴムに吸収されます。しかし、軽い金具なので振動がそれほど吸収されず金具に伝わってしまうのです。(それでも以前よりはぜんぜん良いのですよ!)
最後の仕上げとして壁掛金具と壁の間にも防振ゴムを入れます。これは以前からやっていたものを使います。
使い古しなので汚いですが左の写真の黒い丸いものが防振ゴム、その上の汚いのは耐震ゲルです。
これを重ねて室外機の壁掛金具と壁の間に左の写真のように挟みます。
壁掛金具の下側は壁へ固定はされていませんので室外機を持ち上げて挟む事が出来ます。
家にある振動を吸収しそうなものを片っ端から試し、今のところ耐震ゲルが最も効果的で入手も簡単でした。耐震ゲルは2cm角くらいに切って数枚重ねて使っています。
これだけやっても室外機の後ろの壁を手で触るとわずかに振動しています。しかし、うなるような音はまったく聞こえなくなりました。
もしも防振ゴムを試す時は防振ゴムの状態を定期的に点検することを忘れないでください。室外機がゴムでしか支えられませんので、ゴム部の劣化やゴム部とねじ部の剥がれなどで室外機が脱落する可能性があります。壁掛け設置ではステンレスワイヤなどで脱落防止をしておきましょう。
私も悩んでいました。
返信削除とても参考になりました。ありがとうございます☆