Pixel 6のカメラは今までのカメラと何が違い何がスゴくなったのか?

Pixel 6 Pro
ビデオ撮影用にGoogle Pixel 6 Proを買いました。
ここ数年間、新しいカメラが欲しいとずっと思っていました。でも私が欲しいと思うカメラがなかなか出てきませんでした。古いスマホのバッテリーがダメになってきたのでPixel 6 Proを買いました。
Pixel 6 Proのカメラを1ヶ月ほど試して、このカメラは凄い!と思った点を書いてみます。


私がカメラに要求するスペックは防水であることと高倍率ズームがあることです。基本的に海で使いたいのです。ですから防水防塵は必須。海岸から沖の仲間を撮影するためには高倍率ズームが必要です。少なくとも35mm換算で200mm以上の望遠が欲しい。そしてできればスタンドアップパドル(SUP)で海の上でも使いたい!

防水を条件にするとミラーレスカメラは除外されます。コンパクトデジカメでも小さいものになります。するとズーム倍率は100mm前後になります。
GoProは小さく軽く扱いやすいですが望遠ができません。望遠以外はとても良い選択肢です。GoPro MAXならカメラの水平を自分で維持しなくても水平をきっちりとってくれます。

高倍率の防水コンパクトデジカメが出てこないか待っていましたが、コンパクトデジカメ自体の存在が怪しくなってきました。スマホのカメラで十分ですからね。

で、カメラを買えずにいたのですがスマートフォンのカメラがどんどん良くなってきました。
まずは広角側へカメラが進化しました。Vlogや自撮りの需要に答えて超広角カメラが搭載されています。広角カメラではより広い範囲を写せるようになります。
iPhoneでは35mm換算で13mm相当の超広角カメラが載っています。普通のカメラでは24~28mm程度が広角と言われます。超広角が欲しければデジタル一眼カメラで高価なレンズを買うか、GoProを使うしか無かったのですが今のスマートフォンは普通に超広角撮影ができるようになりました。

そして、望遠カメラもスマートフォンに搭載されてきました。Galaxy S21 Ultraでは10倍の望遠カメラ(240mm相当)が付いていて最大100倍の撮影ができます。しかも防水!

私が待っていたカメラはスマートフォンとなって現れました。
問題は製品寿命が短いのに高価なこと。普通のカメラなら10年は当たり前に使えます。でもバッテリー交換ができないスマートフォンは良くて5年で使えなくなります。スマートフォンはセキュリティ的にも寿命があります。悩んでいると使っていたスマートフォンのバッテリーがダメになってきました。いろいろ考えて結局Pixel 6 Proを買ってみました。

スマートフォンのカメラの凄いところ

写真って昔のカメラで撮っていた頃は失敗写真ばかりだったのではないでしょうか?でもスマートフォンのカメラだと明らかに失敗したと思う写真が減ってきたと思います。
スマートフォンのカメラしか知らない子は写真を失敗するという意味が分からないかもしれません。それほど違うのですが気づきにくいです。
そこでPixel 6 Proで撮る写真とコンパクトデジカメで撮る写真を比べてみました。



従来のカメラは人が真っ黒になったり、空が白く飛んでいたりで旅行のスナップ写真なのになんかパッとしない写りになってしまう事が多かったです。これは露出合わせに失敗したからです。露出はカメラまかせの自動にしているのに。なぜ失敗するのか?
カメラが写せる明暗の差はとても狭いのです。人が太陽を眩しいと思うように、ちょっとした光が眩しい範囲になってしまうのです。眩しければ露出を下げます。すると今度は暗い場所が真っ暗になり暗くて何も見えない状態になります。

明るいところと暗いところを平均した明るさがちょうど中間の明るさになるようにカメラは露出を決めます。空を広く撮ると明るい空が中間の明るさになります。すると全体的に暗い写りになり、陰などは真っ暗になります。
反対に夜中に夜空を広く撮ると暗い空が中間の明るさになります。暗い空は灰色になり、フラッシュを焚いて人を写していたら人は夜空より遥かに明るいので真っ白に写ります。
カメラは計算通り露出を決めているのに露出に失敗した写真がたくさん撮れます。
これを回避するには人が何を写そうとしているかカメラに教えなくてはなりません。自動ではなくマニュアルで露出を決めます。

今のスマートフォンは人が何を撮ろうとしているかAIで判断します。そして撮ろうとしている画面にある物それぞれ別々に露出を合わせて複数の写真を撮ります。その後に露出の合った別々の物を一枚の写真に合成します。明るいものと暗いもの、それぞれに最適な露出で撮るので白く飛んだり黒く潰れたりする事が無くなります。明るいものと白いものを一枚の写真に合成するときに違和感が無いように合成するのもAIの仕事です。AIが違えば写真の雰囲気も変わります。今のスマートフォンの写真の違いはAIの調整で違いが生まれます。

自動車の運転に例えればマニュアル車で坂道発進をするのが従来のカメラです。急な上り坂、逆光の強いシーンではアクセルとクラッチをタイミングよく操作するように絞りとシャッタースピードを合わせないとなりません。カメラに任せきりだと露出に失敗します。オートマが当たり前になった今では坂道発進という言葉自体が死語です。今のスマートフォンのカメラはオートマ車なんです。アクセルを踏むだけ、シャッターを切るだけで綺麗に撮れます。
これからは露出に失敗する事は無くなります。露出を気にすること無く構図に集中して写真を撮れるようになります。

スマートフォンのカメラしか知らない子どもたちやスマホカメラに慣れた人たちは従来のカメラが使えなくなるでしょう。これは凄い変化なのですが当たり前過ぎて気づくことはないかもしれません。コンパクトデジカメの命運は完全に尽きました。

Pixel 6 Proの望遠カメラを試してみる

Pixel 6 Proには4倍の望遠カメラが付いています。35mm判換算で104mm相当です。この望遠ができるだけでも景色を切り取る事ができるので撮影の楽しみが増えます。デジタルズーム併用で20倍 490mm相当の撮影もできます。



35mmフルサイズの490mmレンズは重さもすごいし、手ブレを抑えてまともに構えるのも大変。スマホなら手ブレ補正で簡単に使えます。しかもこれがポケットに入るサイズなのです。今までに存在しなかったカメラです。

さすがにズーム20倍の写真は粗が目立ちます。Galaxy S21 Ultraなら10倍ズームカメラが搭載されているのでデジタルズーム2倍で同等倍率です。もっと綺麗に撮れそうです。
S22 Ultraまで待つかかなり悩みました。SIMフリー版を日本で扱ってくれなそうなので待たずにPixel 6 Proにしました。

冬なので見通しが良い日に撮影しました。20kmくらい先の高層ビルなら識別できますね。見通しの良い日に山の上に登って撮影したくなります。
望遠カメラはやはり感度が悪いようです。昼間なら綺麗に撮れますが、夕方になるとノイズが目立ってきます。今後のアップデートでもう少し綺麗になるのか気になります。

iPhone 13 Proとも比較しています。ズームでの補正はPixel 6 Proの方がいいです。iPhoneは油絵っぽく色を載せた絵になります。スマホなど小さい画面で見るには十分綺麗な写りです。パソコンの大きな画面ではちょっときついです。
明暗の大きな差を一枚の写真に押し込めるハイだミックレンジ(HDR)感はPixel 6 Proの方が良いです。その代わりノイズが目立ってきます。

Pixel 6 Proを防水ケースに入れて海の上で使う

Pixel 6 Proを防水ケースに入れて海の上で使ってみました。



使ったケースは防水ケースをよく出してくれる DINGXIN というブランドのものです。


アマゾンの商品説明に書いてありますが、最初に紙を入れて水没テストをします。製品自体の欠陥が無いか最初に確認しましょう。
ケースの仕組みは食品保存容器のタッパーと同じです。マイク・スピーカ部分には穴がありフィルムで塞がれています。USB端子部分には蓋があります。ケースに入れた状態で充電できます。充電が終わったら蓋をしっかり閉め直すのを忘れないよう注意しましょう。

Pixel 6 Proを防水ケースに入れるとただでさえ大きなPixel 6 Proがさらに大きくなります。幅は87.5mmほどになります。手の小さい方だと片手で持つのがつらいかも。スマートフォンホルダも使えるものが限られてきます。家にあったスマートフォンフォルダはギリギリはさめましたが、プラスチック製なので割れて壊れそうで怖いです。
Pixel 6 Proを防水ケースに入れた状態で重さは275gあります。
アルミ製の頑丈なスマホホルダを買いましたが、スマホを付けたら もう重くて重くて。これを100円ショップで買ったスマホを首からぶら下げるホルダに付けました。ちょっと強度が足りず首からすり抜けて落ちそうになりました。
ちょっと海の上へ持ち出すのが大変です。夏までにいろいろ試さなくてはダメそうです。

防水ケースに入れていてもビデオの音は良く撮れています。水に一度浸けるとマイクの穴に水滴がはまり落ちにくいです。すると音がこもります。水から上げたら振って水滴を落とす必要があります。

Pixel 6 ProのHDR撮影のおかげで明暗差の激しい海の上でも綺麗な撮影が可能です。このHDR撮影はGoProよりも綺麗でしょう。もちろんビデオ撮影でも綺麗です。

写真のHDRとビデオのHDRは全く別の事を表しています。Pixel 6 ProにはビデオのHDR機能がこの記事投稿時点で搭載されていません。
しかし、写真のHDRでビデオ映像を録画する事ができます。今までのビデオカメラでは撮影できなかった明暗差の激しい映像がとても綺麗に撮影できます。
4K 60fpsのビデオ撮影もできます。1/60秒という時間で処理を行わなければならないので30fpsより制限が増えているのでしょう。1/30秒 1/60秒という制限があるので暗い場所でのビデオ撮影は写真ほどキレイに撮れません。

海の上に16mm~490mm相当のズームカメラを持ち出せるようになって、しかも露出の失敗は無いのです。Pixel 6 Proは凄いカメラです。

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