PETGフィラメントを初めて使う バネ鋼板PEIシート【TRONXY XY-2 PRO】

タイトル
PETGフィラメントで初めてプリントしてみます。
バネ鋼板にPEIシートが貼ってあるビルドプレートを使ってみます。

PETGフィラメントは今まで使っていませんでした。糸引きが多いというのでビデオ撮影用として面倒だと思っていました。
ABSではやはり大きなモデルをプリントできません。反りが発生するので大きなモデルほど影響が大きくなります。ですが小さなモデルならそれほど困ることもなく使えます。何より後で加工ができるので機械的なパーツを作るのに良いです。ですがプリント後の収縮が大きく数ヶ月するとかなり縮むフィラメントもあります。機械的パーツとして使う時の注意点です。
PLAは一番見た目を綺麗にプリントできます。ビデオ用に最適です。反りもほとんど無く大きなモデルもプリントできます。やすりがけができないので機械的パーツに使うなら3Dモデルを作り込まないとなりません。

ビルドプレート

百均の鏡をビルドプレートとして使っていました。
ガラスなのでABSの定着が悪いです。整髪料やのりなどを使わないと一層目が定着しません。鏡のプレートはビデオ用として映えるので良いのですがABSで実用品を作る時に面倒くさいです。

そこでPETGフィラメントを試すついでにPEIシートのビルドプレートを使ってみます。PEIシートは耐熱温度が高く多くの種類のフィラメントの定着が良いのでここ最近良く使われるようになったようです。
そしてバネ鋼板。バネ鋼板にPEI樹脂を塗布あるいはPEIフィルムを貼った物が出てきました。曲がるのでプリントしたモデルをより簡単に剥がせるようになります。マグネットシートで簡単に付けたり外したりできるようになります。
今回私が買ったのはこれ

2ヶ月ほど前に買ったのですがずっと放置していました。そしたらTRONXY純正のビルドシートが発売されてしまいました。
センサー付きです。標準のセンサーは金属に反応するので金属では無いフィルムやガラスには反応しません。このセンサーは不透明な物に反応するようです。つまり、ビルドプレート表面に反応してくれるのでビルドプレートを交換た時にZオフセットの再調整がほぼいらなくなります。便利。

バネ鋼板でもABSの反りには負けてしまう事があるようです。PEIのフィルム・シートをガラスに貼り付けるのが良いという考えもあるようです。

バネ鋼板のPEIシートをヒートベッドにクリップで固定しました。マグネットシートを貼ってしまうと剥がす時に面倒なので使いません。PEIシートの調子が良いようならマグネットシートを貼るかもしれません。まだ様子見です。

Zオフセット調整

ノズルで擦って新しいPEIシートに傷をつけたくありません。Zオフセット調整を慎重にやりました。MarlinのZオフセット調整ってものすごくやりにくいです。Z軸を下げてベッドとの隙間を調整しますが、この時に求めたオフセット値を設定してもまったく定着しません。初めてのフィラメントとPEIシートだったのでくっつかないのかと勘違いするほどです。
結局、求めたオフセット値を更に0.1mmほどベッドへ近づける必要がありました。
どこかで謎のオフセットが付いているようです。Marlinのオートベッドレベリングのメッシュ値がゼロを中心に分布しないようで気持ち悪いです。
ビルドシートを替えるたびにオフセット調整をしなくてはならないのが面倒です。センサーをBLTouchにしてしまえば簡単になるのですが、XY-2 PROの純正状態からかけ離れるとビデオの対象者が減ってしまうと思いやっていません。まぁ、Marlinファームウエアにした時点でかなり純正状態とは離れましたが。

PETG温度タワー

PETGフィラメントの温度タワーをプリントしました。初めてのフィラメントでは一度はやった方が良いでしょう。Zオフセットの調整が不完全でタワーが途中で剥がれてしまい何度も調整とプリントのやり直しました。
今回は230℃に決定しました。ほぼ糸引きは無くなりますがノズルからの垂れが多いです。リトラクションの調整はぼちぼちやります。他に調整する事が多く。リトラクション調整の条件が整いません。

ベッド温度

PEIシートにPETGがなかなか付きません。Zオフセットが離れすぎているためです。0.02mm単位で近づけます。
また、ベッド温度は80℃ほどにしないと背の高いモデルで剥がれることが多かったです。

スライス条件

今回求めたPETGのスライサの条件は次の通り。
ノズル温度: 230℃
ベッド温度: 80℃
リトラクション距離: 1.5mm
リトラクション速度: 10mm/s
プリント速度: 140mm/s

プリント速度は高速でやっています。純正のホットエンドではきれいなプリントはできないでしょう。フィラメントを溶かす量が少なく吐出速度に間に合いません。
ホットエンドをフルメタル化するとフィラメントが溶ける領域が広がり高速プリントができるようになります。

リトラクション距離はボーデンタイプとしては小さな値になっています。これはMarlinファームウエアのLinear Advanceの効果があると思います。フィラメントの吐出圧力が最適化されています。Linear Advanceが無いと吐出を止めてもボーデンチューブ内でフィラメントのたわみが残ります。たわみが元に戻ろうとする力でノズルからフィラメントがズルズル出てくることになりますがLinear Advanceを使うとこれが無くなります。
糸引きはほぼ無くなりましたが一秒近く待機するとノズルからフィラメントが垂れてきます。Octolapse撮影でのヘッド移動の垂れは無くせていません。

ビデオ





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